その1 その2 その3
20km地点を過ぎ、ペースアップを試みるが、この辺りからキロ5分20秒ペースから遅れてくる。
それでも「5kmを27分30秒でまとめて、25kmからがホントの勝負」と、自らを甘やかし、イーブンペースで直線区間を淡々と走ります。
この辺りで
さすらいのダイエッターさんがクロスバイクで応援に駆けつけるということで、沿道に白いクロスバイクを探していた。
お、白のクロスバイク発見!と思いつつ、そのクロスバイクはさすらいさんのとは違うメーカーのものであり、ああ、発見できなかったなあ、まあ、いいかと新川通をズンドコ北上する薄情な私なのであった。
やっぱり沿道を埋め尽くす観衆の中から、見ず知らずの人を見つけるのはハードルが高いよ。
知ってる人にすら気づかなかったぐらいだから。
中間地点のタイムは1:54:53。
3時間45分切りは厳しそうだが、3時間50分は切れそうな感じかな。
とにかく後半にエネルギーを蓄えておくのだ。
22.5km地点で給水。
すでにボトルのOS-1はお湯状態で飲む気にならないので、紙コップから給水。
大体100mlぐらいでしょうかね。
腹がたぷんたぷんにならない程度に、適度に水分を摂ることが肝心なのである。
手稲高校を過ぎた辺りから、とにかく長く感じるのですよね。
とりあえず前田森林公園が見えるまで頑張ろう。
よし!森林公園だ!もう折り返しは目の前だ!
ここで25km。
通過タイム2:16:21(ラップタイム27:25)。
ラップタイムが27分台に落ちたが、これは計算通り。
こっからスピードを上げるのだ!
その前に軽く給水をしときます。
そんで、2本目のパワージェルを投入。
さあ、こっからガンガン行くぜ!・・・・・・と思ったら、こっからが長い。
果てしなく長い。
いや、実際の距離はそうでもないのだろうけど、「もうすぐ折り返し」と頭の中で思っているから、いつまでたっても折り返しが現れないのにイラついてくるわけよ。
「さては、主催者、折り返し地点を隠して、俺たちを永遠に走らせようと、罠をしかけているのだろう」
などと、疑心暗鬼にかられること30分。
うそ、実際は5分あるかどうか。
しかし、毎年、森林公園から折り返しまでが、とてつもなく長く感じるのだよね。
さて、折り返し地点到達。
ちょっと安心するが、それでも直線区間はあと6.5km続きますよ。
折り返し地点を過ぎたところで、明らかに体に異変が。
やばい、喉が渇いた・・・
いかん、体がひからびかけている。
こうなると、もう手遅れだ。
補給は喉がかわく前に行うのが鉄則である。
おお、給水、給水はまだか!
と、私ののどが脳みそに全力で苦情を訴えています。
「た、多分、あと1kmぐらいだ。何とかガマンしてくれ」
と、私の脳みそがのどをなだめすかしていますが、今度は脚の方が
「ふざけるな!いい加減にしろ」
と脳みそに訴えかけてきたので、ここは
「甘えるな馬鹿野郎!まだ1/3以上残っているんだ」
と毅然とした態度で、脚には働いてもらうことにした。
ついに頑張れなくなってきました。
1キロ当たりのタイムが5分30秒を超えるようになりました。
それでも真の勝負は30kmからだ!
まずは水分をしっかり摂って、体勢を立て直そう。
27.2kmの給水。
明らかにやばい給水をしていた。
立て続けにコップを取り、ガバガバと3~4杯は飲んでいた。
よし、何とか水分は摂った!
腹はたぷんたぷんになってしまったが、これで次の給水までは頑張れるだろう。
往路を走っているランナーを見ながら、ひたすら前に進みます。
そして、見つけました!
アンパンマンの被り物をして走っているかっぱちゃんを!
私は声を限りに叫んだ。
「かっぱちゃん!」
かっぱちゃんは、余裕の表情(かどうかは被り物のせいでわからないが)で、私に手を振ってくれた。
これは力になった。
勇気100倍だ。
アンパンマンで頑張っている人がいるのだから、たかがくまモンでひーこら言ってる場合じゃないだろうと。
給水パワーもあり、キロ5分25秒ペースにアップして、30km地点到達。
通過タイム2:44:00(ラップタイム27:39)。
アミノバイタルPRO3本目投入。
給食のバナナを食べる。
さあ、かっぱちゃんにパワーを与えてもらった。
もう、大丈夫だ!
ウォーミングアップはこれにて終了。
ここから魂の走りを見せてやろうではないか!
(つづく)