その1
レースが始まりました。
始まったら、特にやることはないのですね。
でもって、レースの様子を中継車に乗って見るなどということはできないわけでして。
全速力で本部前を駆け抜けるレーサーの集団は迫力ありますわね。
とりあえず、補給の準備をします。
エリートクラス(160km)と、S-2クラス(100km)はレース中の補給が認められておりまして、そのための補給水を補給コーナーに持って行きます。
さて、いよいよ補給のときがやってきた。
マラソンの給水は、テーブルの上に準備されている紙コップを取るものであるが、40km/hぐらいで勢いよく走っているロードレースでは、そんなテーブルに紙コップなどというものでは取れるわけがない。
補給係がペットボトルの口をつまんで持った状態で、勢いよく走ってくる選手が、ガシッとペットボトルを鷲掴みするのである。
んなわけで、実際に選手に補給をしてみる。
こ、怖い。何じゃ、これは!
そりゃあ、ほとんど減速しないで選手が自分の腕目がけて突っ込んでくるから、すげー怖いわあ。
最初の3人ぐらいは、補給がうまく行かなくて、ペットボトルが宙に舞い、落っこちてきたペットボトルを後続車がぐしゃっと踏んだりして、「え、これ、落車の原因作るんじゃね?」と小心の私はビビリまくりなのであった。
実際、補給絡みの落車もありまして、「レースこええ」とガクブルしながら見ておりました。
(幸い怪我はなかったようですが)
それでも5人ぐらいすると、補給のコツもつかみつつあり、きちんとボトルを渡せるようになってきました。
選手がガバッとボトルを掴んだ瞬間に、パッと手を離すのがコツのようですね。
でもって給水の合間に、距離の短いクラスのレースは終わるわけで、計測チップやヘルメットキャップの回収をしたりして、思ったよりやることあるなあと。
ま、そんな仕事の合間をぬって、ホッキカレーを食べるのであった。
非常に地味ながら、豊富町はホッキ貝もそこそこ取れるのですね。
ホッキの他にも、エビなどの海産物があり、ウマーなカレーなのであった。
ちなみに、来週の日曜である7/27に「豊富ホッキ祭り」が行われますので、皆様、是非豊富に足をお運びください。
祭り嫌いの私は多分行かないけど。
エリートクラスの優勝は、途中から独走態勢に入ったブライアン選手であった。
何と2年連続の優勝だとな。
写真だとブライアンというよりは、むしろ左のおっさんの後姿が気になるところであるが、一応ブライアン選手のゴールシーンを撮ったつもりである。
全く知らない方でありますが、ブライアン選手、おめでとうございます。
かつての競走馬ナリタブライアンを髣髴させるような、力強い独走劇なのであった。
表彰式が終わった後、抽選会があって、景品にママチャリがあったが、車で運べない人はどうすればいいんだろうか?
MCの方は「乗って帰れ」と言っておりましたが。
そんなわけで、初めてスタッフとして自転車イベントに関わったわけだが、やっぱ自転車は乗ってナンボだなあ。
楽しかったけど、ちょっと寂しかったなあ。
そして、スタッフ業務は大変だなあ。
これから出るイベントは、今まで以上にスタッフの皆様に感謝しながら参加することにするよ。
と言いながら、自転車イベントに今後参加できる見込みはあんまりないのだけどね。
会場が撤収された後は、いつものようにだだっ広い草原と、牛しかいない、この平和なサロベツの地なのであった。
さようなら。
(このシリーズ終わり)