時々、目的もなく、やたらめったらに自転車を走らせたくなるときはありませんか?
私はよくあります。
そんなわけで、発作的にどっかに行きたくなった。
事前の計画も何も立てていないが、とりあえず西へ行くのだ。
サロベツ原生花園は黄色い花がぶぁーっと咲いているのですが、その花の名前はわからないし、別に興味もないというところが、私の極めて残念なところだといつもながら思う。
稚咲内漁港にたたずむバス。
沿岸バスの最果て路線「サロベツ線」の終点付近である。
稚咲内からは何となく北に行きたくなった。
観光道路として、ちょっと知られている「道道106号線」を、ひたすら進むのだ。
晴れているときは、左手に利尻富士が見えて、景観のよいこの道も、どよーんとした曇り空の今日は、イマイチ面白くない。
稚内市の境のところで、「今日はもういいか」と引き返すことにした。
そのまま帰ってもよかったのだが、どうも走り足りないなあということで、オートキャンプ場でちょっと有名な「兜沼」に寄り道することにした。
寄り道にしては、家と正反対の方向に20kmぐらいと、豪快な寄り道であるが。
当初の予定では、50kmぐらいちょろっと走っておしまいという予定だったので、補給食も何も持ってきていないし、兜沼まではひたすら酪農地帯で、補給できるような店もない。
仕方がないので、自販機で赤コーラを一本買って、兜沼駅で飲み干した。
ここまで約70km。
オートキャンプ場到着。
何と、沼の周辺はサイクリングロードになっているではないか。
とりあえず走ってみたが、薄暗く、人もいなく、なぜかパトカーも走っていて、私は不審人物として職質を受けるのではないかと、落ち着かない。
しょーがないので、沼の存在を確認して、とっとと帰ることにした。
兜沼はどこにでもあるような、ごく普通の沼だった。
さて、帰ろうかと思ったが、どうせなら100km走っておきたいと思い、更に遠回りして、大規模草地で放牧されている牛を見ながら、ヒーコラ帰路につき、久々に「ああ、今日はたくさん自転車に乗ったなあ」と思える一日であった。
まだまだ、私の知らないサロベツはたくさんある。
別に知らないなら、知らないままでもいいような気がするが、ま、ちょっとは知っておいてもいいような気もしなくもない。
さようなら。